男の秘密
「あの・・。」

二人の雰囲気に戸惑いながら声をかける。

「やっぱりこっちね」

うんうんと頷きながら優を眺める安達のすぐ横で、忍も相槌をうっていた。

『何か近くない?』

もやもやした気持ちが渦巻いて顔が曇ってしまう。

「・・う。優?」

自分を呼ぶ忍の声にハッとして顔を上げた。

「大丈夫か?悪いな、遅くまで付き合わせて悪かった」

心配そうな顔をしている忍に、今の現状を思い出す。

「いえ、大丈夫です。あ、ごめん。え、と、ぼーっとしてた」

慌てて話すと敬語が混ざって更に慌ててしまう。

「ごはんは食べた?」

「まだよ。何?頼んでくれるの?」

「いや、こっちに向かう途中で中華のデリバリー頼んだんです」

優への質問を安達が答えたので、忍は安達に向かって答える。

『何か・・おかしい?』

何時もと何か違う気がするが、何がおかしいのか分からないもやもやが、また広がっていく。

忍と安達が楽しそうに話しているが、会話に入れずぼんやりと眺めている。
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