男の秘密
優の手を両手で握り締め、まだ、顔色の良くない忍がそういう。

「忍さん大丈夫?疲れてるの?」

「!?。優が、優が目を覚まさなかったから」

優の手に額を付けて俯いてしまったが、手からは忍の振るえが伝わって来た。

「もう、大丈夫よ。心配かけてごめんなさい」

忍の頭をそっと撫でていると、忍の体の震えが止まった。

「こんな時だけど、神田亜里沙との報道の誤解を解きたいんだ。いいかな」

そっと顔を上げた忍は、先ほどまでの青い顔で震えていたとは思えない程、力のある表情だった。

優も、神田との事が気になっていたので、ベッドを起こしてもらい、話を聞くことにした。

< 227 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop