秘め恋シンデレラ～隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS～
「俺は唯の通りすがりなんだけど・・・」

「ゴメンなさい・・・」

佐藤さんが私達の仲を勘ぐっていたからって、私と柾貴さんとカップルするなんて。

「あの佐藤と言う男は何者？」

「同じ会社の人で・・・永遠さんの後輩と言うか・・・最初、永遠さんは佐藤さんと私のキューピット役で・・・」


「大体、話が見えました・・・」

私の中途半端な説明でも十分理解してくれた。


「本当にゴメンなさい…荷物持ちますよ」

「君と二人にされても困る。永遠さんを追うぞ！」

柾貴さんは私の手を引っ張った。

仕事では大変お世話になっている栗原さん。
その人のご子息も父親に似て聡明そうでクールな雰囲気だった。

「柾貴さんって…彼女居ます？」

「居ない…だから、彼氏されても別に構わないけど・・・」

一瞬は動じていたが、彼は咄嗟の状況に順応して、テキパキと動いた。


「永遠さんから連絡が来たぞ」

柾貴さんはコートのポケットに入れたスマホを取り出した。

< 115 / 230 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop