秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「古めかしい教会だろ?」


「確かにそうだけど・・・」

「この教会で俺の両親、濱部社長夫妻は結婚式を挙げたんだ。なぁ?母さん」

永遠さんは前に座る夫人に話し掛けた。

「え、あ…そうよ。私と頼さんはここで永遠の愛を誓ったの」

「へぇーじゃ私達もここで結婚するの?」

「あ、多分・・・」

「そうか・・・」

永遠さんの両親や濱部社長夫妻と同じ挙式場所か・・・


挙式5分前。

神父と新郎の緑川さんがスタンバイして、後は父親と新婦の登場を待つだけとなった。


隣に座る永遠さんはしきりに扉の方を心配そうに見つめていた。永遠さんの装いは、準礼装のダークスーツ、ネクタイは白とシルバーのストライプ柄だけど、私の頭の中はもうタキシード姿に変わっていた。


父親の居ない私は誰とヴァージンロードを歩くのだろうか?

愛さんの挙式はそっちのけで、お爺ちゃんの許しをまだ貰っていないのに、自分の挙式を心配していた。






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