カリスマ社長に求婚されました
「謝ってばかりじゃ分からないだろ? 別に茉奈を責めようと思ってるわけじゃない。分かってほしいからだ。それに……」

「それに?」

優一さんはひとつ大きく深呼吸をして、私を見据えた。

「オレと一緒にいて、疲れるとか思ってほしくない。それに、仮に思ったとしても、それを隠さないでほしい」

「もしかして、彩子さんとの会話を聞いてた……?」

突然そんなことを言い出すなんて、少し不自然だ。

すると優一さんは、黙って頷いた。

「ショックだったよ、そんな風に思われていたのが。オレは、今夜だって茉奈に堂々と隣にいてほしかったのに、想いは違ってたんだなって感じた」

「優一さん……。それは、誤解よ……」

優一さんの切なそうな姿に、胸が苦しくなってくる。

そんな思いをさせたかったわけじゃなくて、ただ優一さんを失いたくなかっただけ。

それだけだったのに……。

「オレは、どんな誤解をしてる?」

ミネラルウォーターを握り締めたまま、優一さんは私を見据えた。
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