カリスマ社長に求婚されました
思わず和也の腕を掴んだとき、それを思い切り振り払われてしまった。
「ずっと、言おうとは思ってたんだ。茉奈と別れたいって。だけど、お前にあれこれ言われるのがウザいから。デートドタキャンして、終わりにしたかった」
悪びれもせず話す和也に、私はただ絶句する。
今まで聞いたことのない彼の本音に、私の理解が追いつかない。
「こうやって約束をドタキャンすれば、さすがのお前も分かるかなって。一緒にいても、重かったんだよな。いろいろ夢語られて。悪いけど、もうバイバイ」
そう言って和也は、これみよがしに手をヒラヒラさせると、店の中へ消えていった。
これは、本当に現実なの……?
ひとり残された通りで、呆然と立ち尽くすだけだ。
和也がずっと別れたがっていたなんて、まるで想像もしていなかったから、こんな突然の一方的な別れを受け止められるだけの余裕なんてない。
涙がひとつ、ふたつとこぼれ落ちていく。
「なんで? なんでなの……」
「ずっと、言おうとは思ってたんだ。茉奈と別れたいって。だけど、お前にあれこれ言われるのがウザいから。デートドタキャンして、終わりにしたかった」
悪びれもせず話す和也に、私はただ絶句する。
今まで聞いたことのない彼の本音に、私の理解が追いつかない。
「こうやって約束をドタキャンすれば、さすがのお前も分かるかなって。一緒にいても、重かったんだよな。いろいろ夢語られて。悪いけど、もうバイバイ」
そう言って和也は、これみよがしに手をヒラヒラさせると、店の中へ消えていった。
これは、本当に現実なの……?
ひとり残された通りで、呆然と立ち尽くすだけだ。
和也がずっと別れたがっていたなんて、まるで想像もしていなかったから、こんな突然の一方的な別れを受け止められるだけの余裕なんてない。
涙がひとつ、ふたつとこぼれ落ちていく。
「なんで? なんでなの……」