そのキスで教えてほしい
***


崎坂さんが私に言う可愛いという言葉。

からかっているだけ?
困ったり焦ったり照れたりする私を見たいだけなのか。

じゃあキスも?
あの日掠めた唇の意味をずっと考えている――


「よし、飲み物揃ったな!」

テーブルに運ばれてきたお酒を四人分確認した湖島さんが、にこにこしながら「乾杯!」と言った。

それに続いた崎坂さんと木村さんと私。
目の前の崎坂さんを意識しながら、ジョッキを口許に持っていった。

金曜日。
湖島さんが選んだ会社近くの居酒屋に、四人で飲みに来ている。

お店は個室になっていて、和モダンな内装をしているおしゃれでゆったりとした空間。

湖島さん、間違いなく女子ウケするような場所を選んでいる。木村さんのために。

木村さんと私、対で湖島さんと崎坂さんで座っているテーブルで、やはりわたしは少し緊張していた。

「そもそも、何でこのメンバーになったんですか?」

レモンサワーで濡れた唇を可愛らしく舐めた木村さんが、順番に私たちを見る。
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