そのキスで教えてほしい
***
「おはようございます」
週明けの月曜日の朝。
私は隣のデスクにいる崎坂さんへ、何事もなかったかのように淡々と挨拶をした。
目線を動かして「おはよう」と返してきた崎坂さんは、少しの間私を見つめていた。
週末の休みは、自分の乱れた気持ちを整えるのに十分な時間だった。
崎坂さんは同じ課の先輩。いつも仕事上必要な会話をする。
余計なことを考えても、それを中心に置けば『仕事だから』と、事務的なやりとりができると思った。
思った通り。
気まずさを持っていてもこうして挨拶できたし、脈が速いけれど仕事に取り掛かることができた。
やればできる、やればできる。
私はそうやって普段通りに仕事をこなして、崎坂さんに声をかけられてもパソコンを見つめて彼の方には顔を向けず、上手く対応していた。
最初はよかったけれど、数日続けるうちに自分がかなり気を張って無駄に力を入れながらデスクにいることがわかった。
しかも、一度整理したはずのもやもやした気持ちがまた復活してきたような気がする。
なんだかなあ、もう。すっきりしないな――。
「おはようございます」
週明けの月曜日の朝。
私は隣のデスクにいる崎坂さんへ、何事もなかったかのように淡々と挨拶をした。
目線を動かして「おはよう」と返してきた崎坂さんは、少しの間私を見つめていた。
週末の休みは、自分の乱れた気持ちを整えるのに十分な時間だった。
崎坂さんは同じ課の先輩。いつも仕事上必要な会話をする。
余計なことを考えても、それを中心に置けば『仕事だから』と、事務的なやりとりができると思った。
思った通り。
気まずさを持っていてもこうして挨拶できたし、脈が速いけれど仕事に取り掛かることができた。
やればできる、やればできる。
私はそうやって普段通りに仕事をこなして、崎坂さんに声をかけられてもパソコンを見つめて彼の方には顔を向けず、上手く対応していた。
最初はよかったけれど、数日続けるうちに自分がかなり気を張って無駄に力を入れながらデスクにいることがわかった。
しかも、一度整理したはずのもやもやした気持ちがまた復活してきたような気がする。
なんだかなあ、もう。すっきりしないな――。