ネクタイをとられまして
ディスティックであるからです。これは先

程も申したことなのですが、付け加えるな

ら彼女は病んでいます。私を殺す勢いで

す。

「ダメだ。やはり要領をえん。どういうこ

とだ?つまり久留麻くんの彼女は女王様で

病んでいると?」

ハゲ散らかした 45歳が言うとなぜだろ

う。話題がアダルトチックになる。だから

嫌なんだ。39歳女の腹の底の黒いモノの一

欠片である。

「いえ、決してその様な卑猥な関係にはあ

りません。」

39歳女は自分と同じ考えというだけで笑い

が込み上げてきて思わず吹き出した。

その瞬間ギロリと面接官四人の視線が39歳

女の顔面を射抜く。39歳女はごめんなさい

と顔を真っ赤にしてうつむく。

「失言しました。簡単に言いますと、彼女

は私を手放したくないがためにこれ以上他

の女性に近付くことのないようこの度の面

接を壊したくネクタイを奪ったと考えられ

ます。そして、ネクタイを取り戻そうとし

たあかつきには私はもうこの世にはいな
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