私の嘘を完成させて
何から何まで…
「ちょっと尚人さんと
二人にしてもらってもいい?」
「え…」
サーっと顔を青ざめる尚人さん。
「えっと…彷徨さん?」
「彷徨でいい。」
「じゃあ、彷徨。
お願い。」
「わかった。行くぞ」
「うわーこの後の展開気になるー
尚人さんの顔どうなんだろ。」
「尚人さんじゃなくなるんじゃね?」
「えー顔の原型なくなる?」
うけるーとわいわい盛り上がる
5人組はうるさく理事長室を
出て行った。
「さて…」
「南那さん…」
目をうるうるさせながら私を
見上げる尚人さん。
今はその顔でさえもイラつく・・
もう一発殴りたい気持ちを
押さえて冷静になる。