私の嘘を完成させて
南那ちゃんの手を握って
離さない彷徨。
南那ちゃんの呼吸は
いつの間にか落ち着いていて
彷徨に支えられる形で
眠っていた。
「ったく…いいか、お前ら。
今までの状況を南那が起きたら
絶対話すんじゃねぇぞ。」
「え?」
「南那は覚えてない。」
「覚えってないって…」
ベットに運ばれた南那ちゃんの
頭を撫でながらそう言う尚人さん。
「スイッチがあんだよ。
暗闇、雨、雷。
あんだけ暴れといて
起きたらコロッと忘れてて
あれ。何で傷だらけなの?って」
「なんだよ・・それ。」
「まぁ。そういう時は
普通に接してやる事が一番だな。」
「わけわかんねぇよ。糞兄貴。」
「南那ちゃんって…
何かあったんですか…?」
たぶん全員が気になっている疑問。
口から零れるように聞いてしまった。