私の嘘を完成させて

一度意識をなくすと
体が傷だらけ。

初めての事じゃないから
もう慣れっこだ。

「…大丈夫なのかよ」

ぼーっとする私に
話しかける彷徨は
どこか寂しそうに私を見ていて…

そっと頬に手を寄せる。

あぁ。そういえば殴られたんだっけ。

「…うん。大丈夫。」

「悪かった。」

突然何を言い出すかと思えば
謝罪の言葉。

「え。なんで?」

「気付いてやれなくて。
痛むか?」

真剣に聞いてくるその眼差しに
あぁ。本当に心配かけたんだなって
少し反省する。

「大丈夫だよ。ありがとう。」

「そうか。」

「皆は?」

「今日は帰った。」

毎日のように彷徨の家に
帰るくせに今日は皆いないのか。

何か変な感じ。


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