旦那様は、イジワル御曹司~華麗なる政略結婚!~

「ハジけたドリンクねぇ。あなたが企画開発したらきっと楽しい商品が出来るんでしょうね」

「そりゃあもう、ガンガン攻めますよ。ゴーヤスカッシュだとかクリーム枝豆だとか」

「ははは、確かに攻めの姿勢ですね」

おお、なんか盛り上がってきちゃったよ?

すっかりイケメンと意気投合した私は上機嫌でもっと喋ろうと意気込んだけれど、残念ながら彼のポケットから鳴った着信音に邪魔されてしまった。

イケメンさんは懐から取り出したスマホをチラリと見やると一瞬だけ眉をひそめて、それから再びキラキラなスマイルを湛え私の方に向き直った。

「じゃあ、僕はそろそろ」

「あ……そうですか」

ちぇ、残念。きっと仕事の連絡でも入ってしまったのか、はたまた彼女からのお呼び出しか。どうやらイケメンさんはこれにてご退場らしい。
 
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