【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
部屋に戻ると琉に起こされたのか隼が起きていた。
菫もすぐに目覚めたので身支度をさせて朝食へ向かった。
「隼、家の中じゃ私に厳戒態勢が敷かれてたよ」
私の口ぶりがおかしいのか隼は笑っていた。
だけど「菫も今日は休みだ」
それで事の大きさは十分理解出来た。
私が何かをするとでも思っているのだろうか。
菫と繋いでいる手と反対の手で私の腰に手をまわし
子ども達が一緒だっていうのに頭の天辺にチュッと音をさせ
何も心配しなくていい。大丈夫だと囁いた。
隼の言葉に頷いたけれど
要するに…
被害者も極道。
目撃者も極道。
犯人を捕まえたのも極道だ。
そしてそれが南の最高顧問と極道のトップの若頭の姐さんとその護衛の三浦さんという世間にとっちゃ何が起こるかぐらい不安材料だ。
私だってそりゃ気になって報道を見るだろう。
だけど見る側じゃなくて当事者だって事が問題だ。
事実をありのままに話したところでそれがきちんと伝わるのだろうか。
何だかいい事をしたのに世間を敵にまわしたような気分だ。