【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
入院から1週間が過ぎた頃、コンコンとノックの音とともに静かにドアが開いた。
そこには、あの時の老夫婦が立っていた。
「あの時の…」
五郎ちゃんもベッドが起き上がった。
老夫婦を病室の中へ招くと花束を手渡してくれた。
「たくさんありましたね」
「こういう時じゃないと五郎ちゃんは花の中にいるなんて事ないので、嬉しいと思います」
私が笑いながら五郎ちゃんを見ると
「棺桶に入る時ぐらいばい」
そんな事を言って大笑いした。
「本当にその節は助けていただき有難うございました」
「早く伺おうと思っていたのですが、落ち着かれた頃の方がいいかと思いましてね」
「寒い中、わざわざ来んでもよかとよ。気ぃ使わせて悪かったばい」
椅子を出して座っていただくと三浦さんが温かいお茶を買ってきてくれた。