【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち


侍になりたいと我が子に言われた親はどのぐらいいるのだろうか。


聞いた隼はショックを受けるんじゃないだろうか。


いやね、サムライも悪くないよ。


うん。夢を持つのは自由だ。


ただ菫の希望が私達の想像を遥かに超えていたから反応の仕方に戸惑ってしまっただけだ。



それにしても、乱暴と思える遊びをしてもいいかどうかまで聞いてくる桐生さんは、本当に菫の事を考えてくれているんだと思った。



「桐生さんに菫をお願いして本当に良かったです。有難うございます」


「いえ結衣さんそんな」


「お習字まで教えていただいてるし、もう至れり尽くせりだわ」


「とんでもございやせん。極道やっててこんなに感謝される事があるなんて思ってもみやせんでした。それに菫ちゃんからもっと高いハードルが与えられて応えるために日々精進だと思っておりやす」




いやちょっと待ってほしい。


4歳の娘が立派な大人の桐生さんに出した高いハードルとはいったい何なんだろう。



この娘は何を言い出したんだろうかと頭を抱えたい。




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