籠のなかの小鳥は
その数二十以上はいるだろうか、一団が明らかにこちらを目指して飛んでくる。かなりの速さだ。


「隣国の夷狄には、数こそ少ないが空を飛べる種族がいる。諸碍と呼んでいるやつらだ。
ああして集団で上空から襲ってきては、物を略奪したり、人を攫って奴隷にしたりしやがる。
こんな都の外れにまで姿を見せるようになるとはな」


「蘇芳様、逃げましょう」
震えながら訴える。


諸碍たちが手にしている物が見える。細い筒、おそらく吹き矢だ。
弓矢を携えている者もいる。

多勢に無勢だ。しかも小鳥まで乗せている。

ふん、と蘇芳が鼻を鳴らすと、すいと小鳥のあごに手をかける。


§Å▼゛☆!♯¢?×!∧・・・・こ、この状況でなっ・・・


くちびるを離すと、つまらなそうにつぶやく。
「せっかくいいところなのに、邪魔とは無粋な奴らだな」

そういう問題ではないような———


小鳥の体に回される腕に力がこもる。

「しっかりつかまってろよ」

「す、蘇芳様!?」

まさか・・・・

「見せてやるよ、朱雀の力を」


朱雀が力強く羽をはばたかせると、鋭い鬨の声 (ときのこえ)をあげた。

そのまま、朱雀の口から、いくつもの焰の玉が放たれた。

諸碍たちが慌てて逃げまどい、あっという間に隊列が乱れる。空中でぶつかり合い、動きが止まったところを焰に撃たれる。
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