籠のなかの小鳥は
立て直す間をあたえず、続けざまに焰が放たれる。
逃れようとする諸碍のその動きまで読んでいるかのように、次々と撃ち落とす。

ある者は腕や羽を撃たれ悲鳴をあげながら、またある者は絶命して、地上へ落ちてゆく。
肉の焦げる臭いが風にのって届く。


思わず目をそらした。
これはシューティングゲームの世界じゃない。

血が流れ、命を奪い合う戦なのだ。

またたくまに、諸碍の数は半数に減った。


「少しは歯ごたえのありそうなのが残ったか」蘇芳がつぶやく。


残ったものが散開し距離をとり、朱雀を取り巻く。前後左右上下、囲まれた。

ある者は矢をつがえ、ある者は吹き矢を口にあてている。

恐怖に目をおおいたくなる。だけど何が起こるか分からないのは、それ以上に恐ろしい。

ひたすらに目を見開いて、自分のおかれた状況を見つめ続ける。


首領格なのだろうか、吹き矢を構える一人が、すっと手をあげ、その手を切るように下ろした———

矢羽根が風を切る鋭い音が一斉に———


すべてが一瞬に、そして同時に起こった。
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