恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
「きみの、そういう飾らないとこが、好感持てるよ。今日は、美味しい料理につられて来たんでしょ?」

バレてる…

「ごめんなさい。美味しいものに釣られて参加しました」

申し訳なくて、ぺこりと頭を下げる。

「でも、素敵な人がいたらいいなって、気持ちもありました」

懸命に言い訳する私に、森下さんはニコニコして聞いている。

「悠里ちゃん、彼氏はいるの?
いないから参加したという理解でいいかな?」

「…はい!」

「じゃあ、行こう。そこのBarで飲み直そうよ」

「はい。行きましょう!」

いい人かも。
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