才川夫妻の恋愛事情
さらりと言ってのけてこの男は、またお茶にちびちびと口をつける。この猫舌め。



「……本当にやるんですか?」

「よろしく頼むよ」



そんな、出張精算やっといてよみたいなノリで言わないでほしい。

全力で不本意な顔をしてみたけれど効果はなかった。



「戻るか」



そう言って椅子から立ち上がる。伝票を持ってレジへと向かうなか、私は、憂鬱だった。フロアに戻ってからのことを思うと、なんとも。……嫌だなぁ。



才川くんは自然に二人分の代金を支払ってくれた。



「ごちそうさまです」

「いーえ。花村さんにはいつもすごくお世話になってるし?」

「!? 下ネタですか!?」

「深読みしすぎだろびっくりするわ」





















オフィスに戻ると見計らったかのように、私が恐れていた彼がやってきた。定時になるとそわそわとフロアを徘徊しだす、合コン大好き男。



「才川さんどうっすか今晩の試合! 行けます?」

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