二度目の恋



『始めよー』



みんなが集まり、グラスを持ち
みんなで「かんぱーい」


いつの間にか河村さんも「一輝さん」「美奈さん」と普通に呼ぶようになり
里美ちゃんも、同じように呼んでくれ
初対面と思えないくらい
みんなの輪の中に溶け込んでいた


「父さん」


遥輝がそう呼ぶと、まだまだ聞きなれないようで、佳奈さんと河村さんは必ず一輝を見ている



「父さん達と暮らすけど……満足したら俺は出て行くからね?いつまでも新婚生活を邪魔したくないし。それに俺だって里美と暮らしたいし」


その言葉に里美ちゃんは顔を真っ赤にして慌てている様子


「ああ、好きにしたらいい。いい部屋があれば買ってやるよ」


その言葉に今度は私も慌てた


『か、一輝っ?買うって?』


「いいんだ、息子に何かしてやりたいって思うのが父親だろ?美奈を守ってくれていたんだから、礼もかねてだ」


だからって……
けど、私はそれ以上は言わなかった
一輝の気持ちがわかるから。
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