溺愛御曹司の罠 〜これがハニートラップというやつですか?〜
「告白した?
莫迦なのか、お前は」
社食の窓際の席で、カツカレーを食べながら、拓海が言う。
「して、なんて告白したんだ?」
「貴方の手が好きですって」
「返事は?」
「なかったよ~」
拓海は窓の方を向き、
「俺でも返事しねえな、それ」
と呟いた。
社食を見渡し、拓海は言う。
「そもそも、社内では結構な連中が、俺たちをカップルだと思っている」
「そいつらの目は節穴だわ」
「いつも朝一緒だからだろ」
「単に家が隣だからじゃないっ」
叫ぶな、と拓海に言われた。
「……そうか。
だからだったのね。
入社してから、誰も私に言い寄ってこないのは」
「うん。
違うと思うぞ」
拓海は即行、そう断言する。