溺愛御曹司の罠 〜これがハニートラップというやつですか?〜
課の人間と食堂に来た昌磨は、窓際でなにかわめいている花音を見た。
「またなにか揉めてる」
と横に居た佐竹という昌磨と同い年くらいの男が笑う。
「芹沢さんと拓海。
そういえば、課長、今朝、芹沢さんと支局に行ったんですよね。
あの人、変わってるでしょう」
まあ、確かに、と思ったとき、横に居た違う男が呟く。
「なんだかんだ言っても、美人だけど。
でも、いつも、沢木と一緒に居るんだよな」
「あれ?
あの二人、付き合ってるんじゃないの?」
と佐竹が訊いていた。
「えっ?
そうなの?」
と男が訊き返す。
昌磨は花音と居る拓海を見た。
朝、ミーティングで見たな、と思う。
ちょっと軽い感じもするが、鼻筋の通った男前だ。
身長も自分と変わらないくらいある。
あの男と付き合ってるんなら、何故、告白してきた、芹沢花音……。
わからん女だ、と思いながら、昌磨は、まだ、拓海となにか言い合い笑っている花音を見た。