いいじゃん、俺の彼女になれば。
ミルク……というか、ネコに紹介されるのはくすぐったい。



でも、なんだかうれしくて、ちょこっとだけ頭をさげた。



「あの。
芦川心愛です。
よろしくお願いします」



「ぷぷっ。
なにそれ。
心愛ちゃん、かた~い」



ゆるふわ王子に笑われた。



「……っ。
いいじゃん。
べつにっ」



ぷいっと顔をそむけたあたしの腕に、ミルクが前足をひっかけた。
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