史上最悪!?な彼と溺甘オフィス
「明らかに女の子を泊め慣れてるなぁ」

まぁ、あんだけモテる人なんだから当たり前だよね。

借りたドライヤーで髪を乾かし、化粧直し用に持ち歩いてた化粧水をパパッとつけたらすっかり手持ち無沙汰になってしまった。


先に寝てろとは言われたものの、家主を差し置いてベッドを占領するほど図々しくはなれなくて、床にペタリと座り込んで霧島さんを待つことにした。




「寝てていいって言ったのに」

届いた声に振り返ると、頭にバスタオルをかけた霧島さんが部屋に戻ってきていた。
白いTシャツにグレーのスウェット。

職場でのスーツ姿とは別人みたいだ。


「あの、さすがに申し訳ないので私が床で寝ます。 霧島さんベッド使ってください」

「悪いけど、うち客用布団とか無いんだよ。 床に毛布じゃさすがに風邪ひくぞ」

「さっきお話した通り貧乏だったんで、寒いの慣れてます。
てゆーか、何も落ち度のない霧島さんが風邪ひく方が困ります」


もう10月だからちょっと寒いけど、寝れないことはない。
自慢にならないけど、実家では雪の降った日以外は暖房をつけないルールだったんだから。


「まぁ、そう言われるとその通りだな。
じゃ、俺がベッド使うわ。おやすみ」

霧島さんは私の提案をあっさりと受け入れて、早々にベッドに潜り込んだ。
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