史上最悪!?な彼と溺甘オフィス
「き、霧島さんっ。 ちょっと待ってくだ
さ・・・」

「待てない」

私の抗議の声は霧島さんの唇にかき消される。

いつもと違う熱い唇、熱い吐息。

閉じられたばかりの玄関ドアに私の身体は押し付けられ、身動きできないほどに強く抱き締められた。



「瑠花・・・瑠花」

私達は何度も何度も唇を重ねた。

霧島さんらしくない、乱暴で性急なキス。

何かあったんだろうか。 そんな疑問が頭をかすめたけど、霧島さんの熱に全て流されてしまってあっという間に何も考えられなくなった。




「霧島さん・・・」


好きです。


ルール違反はわかってるけど、好きになってしまいました。



決して言えない言葉を伝えるかわりに、私はぎゅっと瞳を閉じて霧島さんの胸に顔を埋めた。



恋はもうしない。

愛はもう求めない。


そう決めていたのに、私はこの人に恋をしてしまった。


霧島さんは気づいてないけど、私も結局霧島さんの嫌いなどこにでもいる普通の女だ。


身体を重ねれば重ねるほど、
楽しい時間を共有すればするほど、
優しくされればされるほど、


簡単に好きになってしまう。



退屈しのぎのつもりではじめた、告白すら出来ない不毛な関係。


自業自得すぎて、笑うしかない。
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