七色の空
少しして、林檎の携帯が鳴る。田舎の母親からだ。林檎は少し心を落ち着かせてからボタンを押して電話にでる。
林檎「お母さん、どした?」
林檎の母「林檎、福生君がこっちに来てるわよ」
林檎「!?」
林檎の母「アンタに言わないように言われてたんだけど、具合悪いみたいでさぁ」
林檎「福生いま家にいるの!?」
林檎の母「眠ってる。大分体の具合が悪いみたいなのよ、大丈夫とは言って(林檎が台詞に割って入る)」林檎「今からそっち向かうから!福生にはこのこと絶対言っちゃ駄目だよ!」
林檎の母「何だよ、二人して隠しご(切電)」
母親のセリフの途中で林檎は電話を切る。
林檎「(新也に)今から高速走って」
新也「え?」
林檎「何かできることないか聞いたでしょ!私に。ある」
新也「高速ってどこまで?」
林檎「静岡」
新也「えーッ!?」
林檎「急いでッ!」
新也「明日仕事なんだけど」
林檎「知らないわよ!さっさと車だしてッ!」
新也「!?」
林檎「連れてってくれたら今度好きなだけマ○コやらせてあげるから」
新也「無茶苦茶だなぁ」 月賦で買ったばかりの新也の新車は、夜の高速を規制速度オーバーで走りながら、静岡に向かう。
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