幼馴染みの期限
抱きついて『減った?』って感じるものなんて……
"胸"しかないでしょうが!!
「そうだよ!私だよ!樹里だよっ!!」
「私をどこの巨乳女と間違えてんのよ!広海のアホーー!!」
「……バカ広海!アホ広海!エロ広海ッ!!」
抱きつかれた腕から逃れようと身を捩りながら、ビシッビシッと次々に広海の頭の上にチョップを落としていく。
広海をバカだって罵っているけれど、本当にバカなのは、広海じゃなくて私だ。
ついさっきまで甘ったるい感情の方向に勘違いをしてしまった心が、ズキズキと音を立てて痛む。
このまま……これ以上抱き合っていたら、声を上げて泣き崩れてしまいそうだ。
そんなバカな自分が恥ずかしくて、みっともなくて、涙を溢しているぐちゃぐちゃな顔を見られたくなくて……
今すぐ離れたいのに、どんなに頭の上に強めのチョップを落としても、逃げようと肩を全力で押しても、広海は抱き締めた腕にますます力を込めて、私の身体を離してはくれなかった。
「…………もう、離してよぉ」
ぐすっ、ぐすっと鼻をすすりながら情けない声で訴える。