閉じたまぶたの裏側で
「芙佳、俺の事、男と思ってないだろ。」

「性別的には男だと認識してるけど?」

「そういう意味じゃなくて。」

ああもう…。

そういう意味じゃなければ思ってないよ。

「……試してみる?」

「断る。」

キッパリと断ると應汰はうなだれた。

「断るの早すぎ…。」

「当たり前でしょ?とりあえず、私は應汰とは付き合えないよ。友達だと思ってるし。彼氏もいるし。」

正確には彼氏じゃないけど。

「ふーん…。じゃあ早く彼氏と別れろ。」

「バカじゃないの?」

「芙佳がもうやめようかなって思ってるって言ったんだろ?」

「言ったけど…。それとこれとは別。」

「別じゃねぇよ。俺は男だからな。あわよくば芙佳をモノにしようとずっと思ってた。」

まさかのカミングアウトに度肝を抜かれた。

なんちゅう大胆な…。

「……信じられない。スケベ!!」

「なんとでも言え。男はみんなスケベなの。もう隠しとくの面倒だから言っとくわ。俺は芙佳が好き。下心大有りだからな。覚悟してろ。」

「バカッ!!」

いきなりそんな事言われても、ハイそうですかとは言えない。

應汰の事は嫌いじゃないし、どちらかと言えば好きだとは思うけど、それは友達だと思ってたからなわけで。

「それはさておき、どんどん飲め!!ベロベロに酔い潰れちまえ!心置きなく襲ってやる!!」

「させるか!!」


なんだこのスケベなのに色気のない会話は?




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