雪のような恋。
俺のせいだ。
小学校最後の始業式、美雪はやっぱり学校を休んだ。
先生は何も言わなかったが、美雪のお母さんは先生に話したんだろう。
美雪を虐めていたグループは集まってヒソヒソと話をしていた。
次の日、授業の時間を割いて「イジメ」についての話を先生がした。
途中から先生の目から涙を溢れ出しそうになっていた。
先生を見て、虐めていたグループの一人も泣き始めた。
それでも先生は話し続けていた。
でも俺にはそんな事も話もどうでもよかった。
ここで何をしたって、美雪の傷は癒えないのだと
美雪が笑顔で学校へ来ることはないとわかっていた。
俺は苛立ちを抑えるのに必死だった。