双姫 Ⅱ
[早速撮影に入ろうか。]
ロイ氏に導かれ、
床一面に花が敷かれている場所に足を運んだ。
『わぁ…凄い。』
色鮮やかな生花が飾られ、まるで絨毯のよう。
[好きな花はあるかい?]
キョロキョロと探して
目的の花を手に取り、匂いを嗅いだ。
" おねぇちゃん!
このお花が一番綺麗だねぇ!! "
" えーっと、カサブランカって花だって。"
" 蒼空はこの花好きぃ♪♪ "
『お姉ちゃんもだよ…。』
頬に涙が伝った。