双姫 Ⅱ


カシャッ!


[朱音…君は今、何を想った?]


シャッター音が鳴り、
撮影をしていた事を思い出した。


[私の死んだ妹の事を…。
あの子もこの花が好きだったのです。

カサブランカを見る度に
妹が側に居てくれるような気がして…。]


再びカサブランカに視線を戻し、
暫く見つめていると


[泉川社長。
ここにある花を
全てカサブランカにする事は可能か?]


[お安い御用ですわ!
少々掛かりますがそれまで他の撮影の方を。]


[じゃあ、朱音。こっちへおいで。]


急遽、変更があり別の場所へ移動となった。


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