双姫 Ⅱ
「類、頑張れぇ♪」
「外すんじゃねぇぞー??」
『こら、あんまり圧かけないの!!』
茶化す燐と愁斗を戒める。
パァン!
「あ、取れた。はい、朱音。」
『ありがとう!』
掌にコロンと
ブレスレットが入った箱が渡された。
「それ、朱音と蒼空ちゃんって感じだね。」
『一目見て気に入ったんだよね!
後、四弾残ってるから好きなの取んなよ♪』
「じゃあ、取って来る。」
再び景品の前に選びに行った。
『綺麗だなぁ…。』
類が取ってくれた
ブレスレットを早速つけてみる。
その時、後ろから気配を感じた。
『ッ!!』
その気配は良いものではなかったから
フラつきながら飛び退いた。
「朱音さ…貴方達なんの用ですか。」
私の前に居るのは『蛇蝎』の下っ端。
秋原、城田、宮下だった。