双姫 Ⅱ
「それでどこに向かえば良いの?」
背中を擦りながら類が聞いてきた。
私が叩き過ぎたからだね(汗)
『えっと…。
このままこの道を真っ直ぐ行けば着くよ!』
「分かった。じゃあ、行こっか。
花を散らさないようにゆっくり行くね。」
『うん!』
バイクを発進させ、
街を抜けると広大な草原が現れた。
そこに蒼空のお墓がある。
『連れて来たよ。蒼空、紹介するね。』
サワサワと草花が風に揺られて、
空は雲一つも無い。
まるで、蒼空が喜んでいるかのよう。
『私の仲間の『双覇』だよ。』
花瓶にカサブランカを生け、手を合わせた。