朱色の悪魔
「やっぱ襖に看板つけた方がいいんじゃね?『食卓』『台所』『朱音の部屋』みたいな感じで」
「いらない」
「お前が間違えるから提案してやってんだろ?特にお前自分の部屋すぐミスって俺んとこ来るだろ」
「え、朱音ーそこは俺の部屋に間違えて入ってこいよ」
「やだ」
「おい」
ドスの効いた声がした気がしたけど無視。
それに、なんか変なオーラ漂ってるから間違えようがないよ。あの部屋は。
それにしても、よく朝からがっつけるもんだ。
見てるだけで胃もたれしそう。
流石スポーツ少年だね。うん。
お茶碗もお椀もひっくり返して置いてあるお膳のところにある薬のケースを手に取って、くるりと背を向ける。
「「おいこら、食べろ」」
息ぴったりな声は、息ぴったり私の首根っこを掴む。そのせいで朝御飯の場から逃げ出せなくなる。
振り返れば、1番上の兄と1番下の弟くん。
何だかんだ1番仲良しなのはこの2人だったりする。