朱色の悪魔

何とか食べきって、今度こそ立ち上がる。

「ごちそーさま。バイバイ」

「おー、いってら」

「朱音待てこら!」

弟くんの声が気がしたけど知らない。

まだ食べてるみなさんに背を向けて、食卓のある部屋を出る。

…あ、薬飲むの忘れた。

ポケットに突っ込んだ薬ケースを出して、太陽のマークが書かれた部分のふたを開けて、中身を全部出す。

ざっと10錠くらい?それを一気に口に入れて飲み込んだ。

うえ、水…。

「朱音、弁当忘れてるよ」

食卓の襖が開いて、次男さんが笑顔でやって来た。

その手にはお弁当の入った保冷バックとお水。

ありがたくお水をもらって、一気に飲みきった。

お弁当を受け取って、少し走って玄関へ急ぐ。

「朱音、転けないようにね」

「ん」

「っ朱音!逃げんなバカ!!」

「魁もいってらっしゃい」

「あーかーねー!!!」

って、そんなことしてる間に弟くんが鬼の形相でやって来た。

怖い怖い。
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