朱色の悪魔
「…ん」
ここ、どこ…。頭ガンガンする。
視線を巡らせれば、窓1つなくて、巨大なキングベッドで部屋がほぼ埋まってるまるで物置みたいに狭い部屋。
薄暗い電気が不気味に部屋を照らし出す。
ベッドの足元の方には唯一ので入り口であるドアが1つ。
…とりあえず、潜入成功?
身を起こして制服のポケットに手を突っ込んでも何もない。
やっぱ、1回脱がされる?既にやられてる…ってことはなさそう。
でもまぁ、写真くらい撮られてるだろうなぁ。てか、この部屋隠しカメラだらけで気持ち悪。
なるべくカメラの方を見ないようにしながら、あちこちを見回す。
さてと、問題はこれから1週間もあるってことと、薬の補給が出来ないから、もし媚薬とかなんらかが使われなかった場合、必要なときに動けないかもってことか…。
そこは何とかうまく誘導するしかないか。
しばらく考え込んでいると、突然襖が開く。
自然とビクッと肩が上がる。
入ってきたのは、50くらいのがたいがいいおっさんだ。顔も強面過ぎていかにも感が漂ってる。
こいつが、枦組の組長…。