[ぎじプリ] 課長の瞳で凍死します
「でも、社長たちが、いずれ、幹部になるようにと総務の課長にしてくれたんじゃないですか?」

「そうなんだろうが、余計なお世話だ」

 思わず笑うと、
「なんだ?」
とこちらを見る。

「いえ、初めて課長が、自分とあまり年の変わらない男の人に見えたので」
と言うと、小さく、……莫迦か、と言って、目をそらす。

「初めて課長の方から目をそらしましたね。

 私、ずっと課長と目が合わせられなかったんですよ。

 なんだか、冷たい人に見えて」

「話もしないのに、冷たいかどうかなんてわからないだろ」

 それはそうなのだが、その視線だけで、充分、冷え冷えしてくるんだけど、と思っていた。

「でも、課長って、冷たいのかなあ、と思ってると、そうでもなかったり。

 温度が下がってくると、急に暖かい風が出てくるエアコンみたいに」

「いや、出ないだろ」

「うちのとか出ますよ。
 主人思いのエアコンで」

「待て、それは壊れている。
 買い換えろ」
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