奪うなら心を全部受け止めて


いい天気だ。…暑い。なんにもしなくても汗が吹き出す。
電車を降りてバスに乗った。
…大人はいいよな。
免許持ってて車も持ってたら。乗り換えたり、時間を気にしたりしなくて済む。車移動出来るように早く成りたいな。


「俺もう履いてる」

「俺も、バッチリ。いや〜、目の保養が出来るといいな〜、ショウ。
大学生のお姉さんとか、逆ナンしてくれないかな〜。ちょっと期待してるんだけど」

「お、俺も。それに比べて、あいつらは涼しい顔しやがってさ…。余裕だよな彼女持ちはさ」



「直人?佳織と着替えて来るから、更衣室の前に居て待ってて?」

「おお、あんま、時間かけんなよ?。あー、これ可愛いとか、どっちがデカイとか、余計な話なんかしてないでチャッチャと出てこいよ?」

「解ってるよ」

「イデデッ」

果林が直人の頬っぺたを思い切り引っ張った。

「直人こそ、待ってる間に綺麗な人見つけて、フラフラ居なくならないでよね」

「誰がフラフラしてるって?」

「もう、二人共…。なるべく早く出て来るから。ごめんね、直人君」

「いいのいいの、ゆっくりでいいよ、佳織ちゃん」

「じゃあ果林ちゃん行こ?」

「うん。直人、居なくなったら、…解ってるわね」

「解ってるって。守護神は此処に居ます。
早く行け、シッシッ」


おー、早くも千景さん達、逆ナンされてる。
ショウさんもいい男だし、西邑さんもいいガタイしてるし。
こんな時、千景さんのあのビジュアルにあやかりたい…。

うっ、ヤバい、トイレ…、トイレに行きたい。
すぐ戻るから大丈夫だよな。
うー、プルプル、ヤバい、急げ俺。
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