Truelove~愛すること~






………………なんで来てんの……











……………バカじゃないの










「おーおーおー、彼氏さんの登場ですねー。」





「久しぶりだね。棗クン?」








男の一人がこっちを見る。







なに…………








ガッッッ!!



「っっ…………」






「はっ!どうだぁ?なつめぇ。自分の女が痛めつけられる気分はぁ」








「………さいてー……」






「なんだァ女ァ?」





「やることがきたねェんだよ!!」







「黙れぇぇ!!」









ああ…………ヤバイ殴られる…………












バシッッッ










いた…………くない











「なつめ…………」








棗が

あたしをかばって拳を受け止めていた








「こいつは俺とは関係ぇねェ。二度と手ぇだすな。」











棗は受け止めていた拳をひねり上げると




そのまま相手の腹めがけて蹴りを入れた







「うっっ。」







「一分で終わらしてやんよ。さっさとかかってこい」









棗は自分よりもでかい男たちの




誰よりも強かった








全員を動けないまでに叩きのめすと








あたしのところに駆け寄ってきた。










「わりぃ。俺のせいで怪我させられちまって……」






そう言ってあたしを抱きしめた。















なんでだろ………










……………………泣きたくなんかないのに













「痛かったよな。ほんとごめん。」















そっか









あたし嬉しかったんだ











あたしのことを助けに来てくれたことが













誰もあたしなんて見てないって思ってた












あの時もそう










あの女に暴力を受けてたとき











誰も助けてはくれなかった













だから
















涙が出るくらい

















嬉しかった……………………



























































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