すきだから

次の日。

朝教室に入ると、真っ先に友達の中川陽菜(なかがわはるな)に声を掛けられた。

陽菜は小学校からの幼馴染で、数少ない親友の一人だ。
もちろん雄太とも仲が良く、中学校の頃は3人で遊んだこともある。


「おはよ、香苗。なに?アンタ雄太と別れたんだって?」

「おはよ、ってなんで知ってんのよ。まだ誰にも言ってないのに」

「朝、雄太が違う女と歩いてたから聞いたのよ。そしたら香苗とは別れたって言ってたから。ってかさあ、別れた次の日に別な女と一緒に登校する?信じらんないんだけど」


・・・はーん、そういう事か。

別れ話したのは、他に気になる女の子が出来たから。
曖昧な言葉だったのは、私をキープするためだった?


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