片道のRe:
迎えた駅伝の地区大会では、男女共に難なく勝ち進み、その後の県大会では、男女共に振るわずの結果で終わってしまった。

『即席駅伝部』として、約1ヶ月間先輩と時間を共有してきたけれど、その中で言葉を交わした回数は、片手の指で収まってしまう程度という、こちらも散々な結果となってしまった。


私はまた、恥ずかしさを理由に逃げたのだ。
後悔すると分かっているのに、少しも行動出来ない。

先輩を好きになったあの日から、私は何一つ変わっていない。
新緑が朽ち葉へと変わっても、風の表情が移ろっても、私はずっと、同じ場所に立ったままだ。


先輩にとっての今の私は、大多数の中の1。
街行くエキストラの1人。

主役になりたいとは言わない。
けれどせめて、周りを固める脇役として、先輩の意識の中に入りたい。


そう決意した私は、リノの助けを借りて。

12月。
先輩とメールを始めた。

< 28 / 73 >

この作品をシェア

pagetop