桜の降る日に
追い付かないというかあと少しというところで撒かれる。
スピードも体力も男の方が上なのに
あいつは一枚も二枚も上手で
俺らよりここのことを知っていた。
数ヶ月一緒に居たのに
なにも知らないことを思い知らされて自嘲する。
でも、俺らは諦めず追い続けた。
それがよかったのかやっとのことで追い付いて腕を掴むことができた。
『……おい。くるみ。だろ?』
「…………」
なにも返ってこない。
「くるみちゃん……なの……?」
「竜王ちゃんがいなくて学校に癒しがない!」
「くるみー!またしょうもない話たくさんしようぜ!
最近面白いことあったんだぜ!」
「…………。」
返事はない。けど、みんなこいつが肩を震わせていることに気づいていた。