なぜか、複雑な表情を浮かべる達也だけど

俺は嬉しい。



トラウマ抱えてて、恋愛するのが怖かった達也が

恋をしたんだ!


しかも相手は、歩ちゃんなんだ。


真奈の一番仲いい友達の歩ちゃんなんだ!



歩ちゃんなら、達也とうまくいく気がする。
達也のトラウマを取り除いてくれる気がする。



なんの根拠もないけど。



「俺、全力で応援するから!」


苦笑する達也に、更衣室に響き渡る声で言った。






この時の達也の苦笑は、

達也だけが、この先の悪夢を見透かしていたから……なのかもしれない。



でも、そんな達也の恋愛発言は


達也以上に俺が嬉しかった。




この時の、達也の歩ちゃんに対する気持ちは


闇に少しも侵食されてない、

儚くもろい……純粋な恋心だったんだ。




誰がなんと言おうと、俺はそう信じてる。





< 209 / 216 >

この作品をシェア

pagetop