素直になれない7センチ



————紅茶を作ってデスクに戻ると、マスクをした真希が頭を抱えるように画面を見つめていた。


「……真希、具合悪いの? 大丈夫?」

朝からマスクしてるし、なんだか辛そうだ。


「んー……朝からちょっと頭が痛かったんだけど、悪寒もしてきた……」

「え、もう早退した方がいいんじゃない?」


最近少しずつ秋から冬の気候になってきたし、その変化に体調崩しちゃったのかもしれない。

鼻声だし、時々咳もしている。これは早く休んだ方がよさそう。



「けど、明日のプレゼンの資料がまだできてなくてさ……もうちょっと頑張る」

「それなら私がやっておくから。真希は明日に備えてもう帰った方がいいよ!」


きっと責任感強い真希は体調悪くても明日のプレゼンに出ようとするはずだ。

それなら、私が資料を作って明日は少しでも体調が良くなった状態できてもらいたい。



「でも」

「大丈夫だから。ね?」

「……ありがと、新藤ちゃん」

真希は申し訳なさそうに顔の前で両手を合わせた。



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