素直になれない7センチ


真希を早退させて、USBでもらった作りかけの資料の続きを始めた。


データを見て真希が几帳面に資料をまとめていることがわかる。

メニュープレゼンの時は、各本部長が集いメニューの味や見た目だけではなく原価や産地のことなども聞かれることが多い。


だから私たち購買部がメニュープレゼンで何を聞かれてもすぐに答えられるように、メニューで使われている食材の原価や産地等をまとめた資料を毎回準備しておく。


それにしても……明日のプレゼンって使ってる食材多いなぁ。

自分の担当分の資料も作らないとだし、これは結構かかっちゃうかも。





————時計の針が七時を指し、次々に周りの人たちが退社していく。



「はあ……終わらない」

そんなことを呟くと、コトンと缶珈琲がデスクに置かれた。



「八時、難しそう?」

この場所で給湯室の時のように彼に話かけられてびっくりした。

会議室を囲うようなL字のオフィスになっていて、ちょうどこの場所から奥のデスクで残業している人の姿が見えない。


いつも残っていることが多いメニューチームもデスクには姿がなく、キッチンで明日の準備している。


夏目くんのとこのシステム管理部の上司ももう帰ったみたいだ。








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