セカンドパートナー

 不思議な気分で二人の会話を見ていると、

「菱田君、詩織と友達なの? 俺も〜」

 並河君自ら、突っ込んだ話をし始める。なぜかドキッとした。

 友達。そっか。並河君は私のことそう思ってくれてるんだ。嬉しいのに残念なような、変な気持ち……。

 菱田君は、並河君に向けてキッパリ言った。

「友達じゃなくて、俺は、天使ちゃんと付き合いたいって思ってる」

 並河君と私は、目を丸くして菱田君を見た。朝早いのであまり人はいないけど、だからってこんな場所で告白する菱田君に驚いた。

 羽留のアドバイスも、菱田君には効かないかもと思った。この調子では、菱田君との関係を友達っぽくするなんて無理そうだ。

 ここで断ってゴチャゴチャするのも気が気じゃない……。家で緊張する分、学校では気楽に過ごしたい。

 考え、黙り込む私の横で、並河君が言った。

「そうなんだ。でも、詩織は他に好きな人がいるから無理だよ。あ、部外者なのに口出してごめんな」
「そ、そうなの? 天使ちゃん、そうだったんだ……。じゃあ、ベル番ももういいや。じゃあね」

 私が何か言う間もなく、菱田君は苦笑しつつあっさり去っていった。

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