セカンドパートナー
絶対、気まずくなる! 今後、顔を合わせても、もう、今まで通りしゃべってくれないかも!
そう思っていたから、
「そっか、だよな。そう言われるの分かってた。困らせてごめんな」
苦笑いで優しく私の頭をポンポンと叩く並河君を見て、心の中で悲鳴みたいな声が出た。
謝るのは私の方です!
並河君に対して一番言ったらいけないことを言ってしまった、そんな気分になった。罪悪感ではないけど、それに近い、後ろめたさのようなもの……。
並河君、どうしてそんなこと訊いてきたんだろ? この年頃はそういう話に興味を持つのが普通なのかな。私にはまだよく分からないけど……。
「なんか、私の方こそごめんね…?」
「いいよ。いきなり変なこと訊いて悪かった。そうだな。俺もそう思ってる。詩織は大事な友達だって」
「だよね、うん。並河君は大事な友達だよ」
「これからもよろしく。って、改めて言うのなんか恥ずかしいな」
「だね。ははは……」
私まで急に恥ずかしくなって、並河君の顔が見れなくなる。ずっとこっちを見られてるのが分かる。どんな目でこっち見てるんだろ?
黙っているのが耐えられなくなったので、自分の教室に逃げようかなと思っていると、羽留がやってきた。
「おはよ! やっぱり詩織だったね」
「おはよう! よくここ分かったね」
「来る時、中庭からここにいる二人が見えたんだよ。並河君もおはよ〜」
「おはよ」
ブックバンドに包んだピアノ教本を抱えながら通学カバンを腕に下げ、羽留は私の方に駆け寄ってきた。登校したばかりで、まだ教室にも寄ってないらしい。
羽留が来てくれて、少し救われたかも。