セカンドパートナー
もしかして、私を探してたのってそのことを心配して……?
「羽留、ありがとう……」
少し泣きそうになった。
ウソついてごめんね。羽留のこと、信用してないわけじゃないよ。余計な話をして心配かけたくないだけだから。
「二人は仲良いな。俺も入れてよ」
並河君の冗談ぽい言葉に、
「どーぞどーぞ。いつでも入って」
羽留がノリ良く返す。
なんか、こういうのいいなぁ。楽しい。しんみりしかけていた気持ちがふわっと明るくなる。
今度、三人で一緒に帰りたいね。そう言おうとした時、羽留が私に言った。
「『革命のエチュード』マスターしたよ。金曜日の放課後、レッスン室に聴きに来る?」
「すごい! もう弾けるようになったんだね!?」
「いっぱい失敗したけど、なんとか。並河君も一緒にどう?」
羽留が話を振ると、並河君は気分よさげに答えた。
「行く行く! さすが音楽科の子だな」
「そんなことないよ。でも、ありがとう」
「じゃあさ、あれも弾ける? シューベルトの『楽興の時』」
「中学の時、ピアノ教室でひととおり習ったよ」
「ホント? 今度弾いてくれる?」
「雑でいいなら今でも弾けるよ。楽譜見ながらだけど」
「全然いい!」