明日へのヒカリ
「へ〜、それで?」
「その人、優太っていう人なの。それで、優太の姉ちゃんや兄ちゃんは覚えてるのに、優太の事だけが思い出せなくて‥‥‥」
私がそう言うと、母さんは聞いてくる。
「ねぇ、その優太くんの上の名前は?」
「三神」
それを聞いた母さんの表情が、微妙に変わったのが分かった。
「母さん、優太の事知ってるの?」
そう聞くと、母さんは少しに言葉を濁しながら「あ、あー、うん。まぁ‥‥‥」と、曖昧に頷いた。
「ねぇ、どうして私、優太の事だけ忘れてると思う?」
私がそう聞くと、母さんは言う。
「優太くんと会ったのって、確か‥‥‥由希が4歳の頃だから‥‥‥、10年以上も前のことよね?」
私は、コクリと頷く。
すると母さんは、何事もなかったかのように言った。